これは失楽園ができる前、始まりの人類のお話。
ある女神が作り出した美しき楽園、その中で何不自由ない暮らしを送っていたアダムとイヴが居ました。
楽園での平穏な日々を過ごしていた二人でしたが、女神が食すのを禁じていた果実"知恵の実"を食してしまい楽園から追放されてしまいます。
失楽園へ堕とされたアダムとイヴに女神は「神に背いた罪、己が犯した過ちを悔いながら学びなさい」と告げ、二人とその子孫も罰したと言われている。
アダムとイヴが失楽園へ堕とされてから時代は流れ、失楽園は学園都市『ユートピア』へと大きく発展していった。
楽園の様に何不自由ないとは言い難いが、それでも人々の知恵が集結した都市は衣・食・住が充実し、電気が通り、電車等の交通機関が発展、電波が飛び交い通信手段も向上し生活水準が上がって行った。
それでも始まりの人類が犯した罪を忘れないよう、毎年の中で最も優秀な学園都市の住民の中から男女一人ずつ、アダムとイヴが選ばれては女神に祈りを捧げる祭りが開かれている。
そしてその平穏な日々もまた始まりに過ぎない。
魔物やモンスターによる脅威、深い闇の底から手招くような混沌、それらが少しずつだが学園都市を中心に渦巻き始めているのだ。
※ネタバレ